事業内容

自動車運転現場における認知症と事故の関係究明と、早期発見・予防を目指します

JAF Mate

交通事故死亡者の推移

 高齢ドライバーの出合い頭事故、高速道路逆走、ブレーキとアクセルの踏み間違いなどの交通違反や事故の増加はすでに社会問題となっています。
 加齢に伴う身体能力の衰えが原因であるとひとくくりに言われていますが、「認知症」に起因するものが相当数であることは明らかであり、今後も増加傾向にあると考えられます。
現在我が国では65歳以上の約15%が「認知症」であるとされています。このことからすると65歳以上の高齢運転免許保有者が1,300万を数える今、単純な計算でも200万人の免許保有者が認知症を患っている可能性があります。
 2055年には高齢人口が40%となり、世界初の超高齢社会が出現します。これは「高認知症社会」が現れることに他なりません。しかも85歳で約4割、95歳で約8割が認知症を罹患すると言われるように、年を重ねるとともに発症率は上昇します。
 公共交通網が発達している大都市は別としても、郊外部や地方部に住まわれる高齢者には、自動車がかけがえのない生活の手段であることは大きな事実です。その生活の手段を認知症によって奪われることは社会にとっても大きな痛手と言えます。
一昔前までは認知症は予防できない病気とされていましたが、病理研究の進展や対応策の開発などにより今や「予防可能」な病気であると認められてきました。
2011年4月には認知症関連の学会では、国内で初めて「予防」を冠する「日本認知症予防学会」も設立されました。私たちはこの日本認知症予防学会の理事長を務める浦上克哉先生を始めとする研究者と連携し、認知症と自動車運転の関係性を明らかにし、認知症の早期発見と進行の防止、予防のきっかけ作りとなる場を開発して行きます。
そして、この事業を通じて認知症は早期発見をすれば怖い病気ではないことを伝えながら、認知症の予防を推進することで高齢者が末永く運転できる社会づくりを目指します。

鳥取大学  浦上克哉教授のご紹介

浦上 克哉(うらかみ かつや)

1983 年、鳥取大学医学部を卒業、1988 年、同大学院博士課程修了。現在、鳥取大学医学部保健学科生体制御学教授。日本神経学会代議員、日本老年医学会代議員、日本老年精神医学会理事、日本認知症学会評議員。2011 年4 月に日本認知症予防学会を設立し、初代理事長に就任。

専門はアルツハイマー型認知症および関連疾患に関する研究。鳥取県内で外来での診察、治療、ケアなどにあたりつつ、認知症の早期発見・予防に取り組む。認知症診断マーカーの研究・開発も進める。

鳥取大学  浦上克哉教授のご紹介

【主な著書】

  • 『これでわかる認知症診療』(南江堂)
  • 『認知症 よい対応・わるい対応』(日本評論社)
  • 『あなたのもの忘れ、「いわゆるボケ」ですか「認知症」ですか?』(徳間書店)
  • 『認知症は怖くない18 のワケ』『認知症は怖くない2 18 の対策』『60代から始める認知症予防』
    (JAF MATE 社)

高齢者向け運転適性確認システム開発事業

認知機能判断システム

視覚能力の適性検査や視覚能力向上のプログラム、認知機能判断システムなどを駆使し、高齢者向けの運転適性確認を始めとする運転能力向上のためのシステム開発を行います。

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下記のHPもご覧ください。

  • NPO法人 高齢者安全運転支援研究会
  • 日本認知症予防学会